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[SSS28-15] 地震性隆起の証拠と断層モデルに基づく伊豆半島南東沖の海底活断層の検討
キーワード:海底活断層, 伊豆半島南東, 地震性隆起, 断層モデル
伊豆半島東南端の海岸の4地点に見られる隆起貝層の調査から,Kitamura et al. (submitted)は下田市東部から南伊豆町西部までの地域で過去3000年間に4回の地震性隆起イベントがあったことを示し,それぞれ発生年代を約3000年前,西暦1000-1270年,1430-1660年,1506-1815年と見積もった.本研究では,既報の4地点よりも東の九十浜と西の盥(たらい)岬で,新たに隆起貝層を発見し,それらの構成種の記載と14C年代測定を行った.その結果と先行研究のデータから地震性隆起量の平均値を求め,断層モデルを用いて,地震性隆起を起こした海底逆断層を推定した.その結果,断層は下田市の沖合い約5 kmに位置し,長さ:12km,幅:15 km,傾斜:25° N,すべり量:3.0 m,剛性率=3×1010の場合,Mw= 6.7と推定される.