日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT41] インフラサウンド及び関連波動が繋ぐ多圏融合地球物理学の新描像

2015年5月26日(火) 09:00 〜 10:45 203 (2F)

コンビーナ:*山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、新井 伸夫(名古屋大学減災連携研究センター)、座長:山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、新井 伸夫(名古屋大学減災連携研究センター)

10:30 〜 10:33

[MTT41-P01] 海洋波浪から放射される大気音波のCIP-CUP法を用いた数値モデリング

ポスター講演3分口頭発表枠

*松村 充1金尾 政紀1 (1.国立極地研究所)

キーワード:マイクロバロム, インフラサウンド, 大気音波, 波浪, 海面重力波, CIP-CUP法

数秒周期の海面重力波(波浪)は,その半分の周期の大気音波(マイクロバロム)を放射する。マイクロバロムは,海岸付近の地上微気圧観測により常時観測される。マイクロバロムの振幅と伝播速度はそれぞれ波浪の振幅と大気の温度や風速に依存することから,観測データをもとに波浪の振幅や大気温度・風速の平均的な値を推定できる可能性がある。このような推定をおこなうために,われわれは大気・海洋の結合モデルを開発した。一般的な大気・海洋結合モデルでは,大気と海洋のモデルは独立しており,複雑な境界条件で結合されている。一方われわれは,複雑な境界条件を回避するために,CIP-CUP(Constrained Interpolation Profile - Combined and Unified Procedure)法を用いて,大気と海洋を同じ枠組み内で統一的にモデリングした。この方法の利点は,移流計算の精度が良いこと,密度差が3桁もある境界でも安定して計算が行えることである。本講演では,波浪から放射されるマイクロバロムについて,モデル計算の結果と解析解を比較し,モデルの妥当性を議論する。