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[HQR23-02] 九十九里平野の沖積層埋没谷の分布
キーワード:九十九里平野, 沖積層, 埋没谷堆積物, 完新統
千葉県の九十九里平野は縄文海進以降に浜堤が前進して現在の形となったことが知られている(森脇 1979)。地表から深さ20m程度まではこの浜堤堆積物から連続する海浜砂であり、その下には最終氷期に形成された起伏のある地形が埋まっている。九十九里平野沖の海域では船を使った音波探査によりこの地形はかなり明らかにされているが(海上保安庁水路部 2000)、陸上では平野最南部の茂原地域を除きその分布は不明である。千葉県インフォメーションバンクなどで公開されている既存ボーリングデータおよび自治体から借用したデータを用いて埋没谷の分布を推定した。埋没谷は現在の河川に概ね対応する位置で複数本あり、最も北に位置する谷が最も規模が大きく、その基底は海岸線付近で深さ40m前後である。この谷は海域で明らかにされている沖積層基底に連続する。今後埋没谷を対象としたオールコアボーリング調査を行う予定であり、完新統における地形発達やテクトニクスに関する手がかりが得られることが期待される。
森脇 広, 1979, 九十九里浜平野の地形発達史. 第四紀研究, 18, 1-16.
海上保安庁水路部, 5万分の1沿岸の海の基本図 海底地形地質調査報告 九十九里浜. 海上保安庁.
森脇 広, 1979, 九十九里浜平野の地形発達史. 第四紀研究, 18, 1-16.
海上保安庁水路部, 5万分の1沿岸の海の基本図 海底地形地質調査報告 九十九里浜. 海上保安庁.