日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 B (地球生命科学) » B-PT 古生物学・古生態学

[B-PT24] 化学合成生態系の進化をめぐって

2015年5月24日(日) 11:00 〜 12:45 202 (2F)

コンビーナ:*ジェンキンズ ロバート(金沢大学理工研究域自然システム学系)、渡部 裕美(海洋研究開発機構)、延原 尊美(静岡大学教育学部理科教育講座地学教室)、間嶋 隆一(国立大学法人横浜国立大学教育人間科学部)、座長:ジェンキンズ ロバート(金沢大学理工研究域自然システム学系)

12:42 〜 12:45

[BPT24-P04] 化学合成化石群集研究の現状と課題

ポスター講演3分口頭発表枠

*ジェンキンズ ロバート1 (1.金沢大学)

キーワード:化学合成生態系, 進化, 化石群集, 中生代, 新生代, 極限環境

Lonsdale (1977)が初めて熱水噴出口周辺から奇妙な深海生態系(のちに化学合成生態系だと発覚)を報告してから約40年が経とうとしている.この間,化学合成生態系は熱水噴出孔のみならず,メタン湧水や鯨骨,沈木などからも発見された.それぞれの化学合成生態系は化石記録でも認識され,地質時代を通じた化学合成生態系の変遷が理解されつつある.また,化学合成生態系が成立する極限環境への進化様式について現生・化石双方から様々な仮説が提唱されている.一方で化学合成化石群集を研究する上での課題も見えてきた.本発表ではこれまでの化学合成化石群集研究のまとめを行い,今後の進展へ向けた課題の整理を行う.特に化学合成化石群集の認定,時間軸と地域で見られる化石記録の偏在性,現生生物の分子生物学的解析から示される分岐年代と化石記録の整合性に着目した発表を行う.