日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GM 地形学

[H-GM22] 地形

2015年5月26日(火) 16:15 〜 18:00 101B (1F)

コンビーナ:*島津 弘(立正大学地球環境科学部地理学科)、小口 千明(埼玉大学大学院理工学研究科)、瀬戸 真之(福島大学うつくしま福島未来支援センター)、座長:瀬戸 真之(福島大学うつくしま福島未来支援センター)、島津 弘(立正大学地球環境科学部地理学科)

17:00 〜 17:15

[HGM22-07] Bedrock river の平面形に着目した地形発達:モデル実験

*都築 祐貴1遠藤 徳孝1 (1.金沢大学理工学域)

キーワード:モデル実験, 岩盤河川, 降雨量, 流域面積

一般的に河川地形の発達は, 表面傾斜, 気候, テクトニクスに強く影響を受けることが知られている.これらの様々な要因と自然地形との関係について議論するとき, 本来なら空間的変化と時間的変化を区別する必要があるが, 個々の河川の発達段階を知る手段は確立されていない.本研究では, 主にbedrock riverに焦点を当てて, 時間的(発達の)変化に注目した水路実験を行った.水路は約1m四方で, 不確定な堆積作用による実験中のベースレベルの変化を防ぐため, 中心に切り込みが入った堰を下流端に取り付けた.本研究で議論したパラメータは, 初期表面傾斜, 降雨量, 傾動速度である.結果は以下のとおりである.流域面積の時間的変化は, 2つの段階を経て発生した.このことは, 先行研究で報告された流路網の2段階発達と調和的である.流域面積の時間的変化(流域面積対時間)とは異なり, 同じ流域では, それぞれ異なる時間のデータについての流域面積と本流長の間の関係は, 一つのべき関数で近似され, これらの関数のべき数の範囲は n=0.38~0.83であった.降雨量の少ない条件で発達した流域は, ベキの値が0.5より大きく, 支流を横方向に大きく発達させずに, より細長い流域形状になっていく.隣により大きな流域が発達している流域もまたベキの値が0.5より大きく, 流域拡幅が隣の流域によって制限され, より細長い流域形状になっていった.