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[SSS25-01] M6.5中国雲南省昭通地震における建物被害と強震動特性の関係―その1:現地調査報告および建物被害分析
キーワード:中国雲南省昭通地震, 建物被害調査, 地盤常時微動, レンガ造建物
2014年8月3日16時30分(北京時間)に中国雲南省昭通市魯甸(ルーデン)県龍頭山鎮付近(27.110N、103.330E)でマグニチュード6.5の地震が発生した。震央付近で最大震度IX(JMA震度の5強と相当)で、最大加速度は震央から約8kmを離れた龍頭山鎮で949galで記録された。死者数が617人(2014年8月8日15時現在)で、このうち約85%(526人)は龍頭山鎮に集中した。建物倒壊による人的被害が圧倒的に多く、建物の耐震性能不足と強震動特性の両面から原因が考えられる。
被害現場の建物被害状況および地盤の増幅と周期特性を究明するため、本研究では2014年11月9日~12日に現地調査を実施した。現地調査の内容として、断層近傍の強震動観測点および昭通市内において、建物被害の調査および地盤常時微動観測を行っている。現地調査を実施した強震動観測点を図1に示す。本震時に図1に示す強震動観測点の記録の最大加速度(PGA)が昭通市15gal、茨院45gal、龍頭山949gal、鉛場137gal、馬樹135galである。PGAの距離減衰式によって、断層最短距離の増大と共にPGAが急速に減少することが分かった。
被災地ではレンガ造建物がよく使用され、龍頭山鎮では建物の倒壊が多く見られる。王らが提案した2008年四川地震の建物の被害関数に基づいて予測した龍頭山鎮の倒壊率は79%で、この予測値と建物被害現地調査の結果がよく一致する。鉛場と馬樹にレンガ造建物の壁にひび割れが散見できるが、建物倒壊が殆どない。昭通市内では建物被害が殆ど見えない。
地盤常時微動観測は高感度速度計を用いて100Hzのサンプリングレートで各地点に30分で実施した。H/Vスペクトルにより龍頭山鎮の強震動観測点の地盤の卓越振動数は約4Hzであり、他の強震動観測点とほぼ同じであることが分かった。しかい、龍頭山の建物被害が地盤状況によって異なることが見られている。
被害現場の建物被害状況および地盤の増幅と周期特性を究明するため、本研究では2014年11月9日~12日に現地調査を実施した。現地調査の内容として、断層近傍の強震動観測点および昭通市内において、建物被害の調査および地盤常時微動観測を行っている。現地調査を実施した強震動観測点を図1に示す。本震時に図1に示す強震動観測点の記録の最大加速度(PGA)が昭通市15gal、茨院45gal、龍頭山949gal、鉛場137gal、馬樹135galである。PGAの距離減衰式によって、断層最短距離の増大と共にPGAが急速に減少することが分かった。
被災地ではレンガ造建物がよく使用され、龍頭山鎮では建物の倒壊が多く見られる。王らが提案した2008年四川地震の建物の被害関数に基づいて予測した龍頭山鎮の倒壊率は79%で、この予測値と建物被害現地調査の結果がよく一致する。鉛場と馬樹にレンガ造建物の壁にひび割れが散見できるが、建物倒壊が殆どない。昭通市内では建物被害が殆ど見えない。
地盤常時微動観測は高感度速度計を用いて100Hzのサンプリングレートで各地点に30分で実施した。H/Vスペクトルにより龍頭山鎮の強震動観測点の地盤の卓越振動数は約4Hzであり、他の強震動観測点とほぼ同じであることが分かった。しかい、龍頭山の建物被害が地盤状況によって異なることが見られている。