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[SCG57-P21] 2011年東北地方太平洋沖地震震源域北限周辺における人工震源地震波構造調査による浅部P波速度構造
キーワード:2011年東北地方太平洋沖地震震源域北限, 人工震源地震波構造調査, 海底地震計
2011年東北地方太平洋沖地震のすべり域周辺ではこれまでにいくつかの構造探査が行われてきた。しかし2011年の地震を境にこの付近の構造に変化が生じた可能性がある。構造の時間変化を求めるためには異なる時期に同じ場所で得られた構造を比較する必要がある。そのため地震発生後の2013年の9/11~9/19に海底地震計(OBS)を用いた制御震源構造探査が1996年及び2001年に行われた調査の際に用いられた測線に重なるようにして行われた。2013年の調査では海溝軸に沿った南北約100kmの測線7本を用い、44台の海底地震計(OBS)とストリーマーケーブルで記録を行った。また制御震源としてエアガンが用いられた。これらの観測エリアは2011年東北地方太平洋沖地震のすべり域を含んでいるため1996年及び2001年の結果と比較する事で地震発生前後における構造の変化を明らかにできると考えられる。特に測線の北側が2011年東北地方太平洋沖地震のすべり域の北限と重なっているため、破壊が実際にどこまで伝わったのかについて構造の比較から示唆ができる可能性がある。
2001年と2013年の調査で得られた反射断面、及び海底地震計(OBS)の観測記録波形を比較すると、若干の変化があることが確認でき、これにより実際に構造に地震前後で変化があったことを明らかにすることができるのではと期待される。
本研究ではTau-P解析[Diebold and Stoffa,1981]を用いて海底から深さ2km程度までの1次元P波速度構造の推定を各海底地震計(OBS)に対して行った。得られた1次元P波速度構造を元に各測線で同じく海底から深さ2km程度までの2次元P波速度構造のフォーワード・モデリングを行い、浅部については観測走時を説明する地震波速度構造を構築した。
2001年と2013年の調査で得られた反射断面、及び海底地震計(OBS)の観測記録波形を比較すると、若干の変化があることが確認でき、これにより実際に構造に地震前後で変化があったことを明らかにすることができるのではと期待される。
本研究ではTau-P解析[Diebold and Stoffa,1981]を用いて海底から深さ2km程度までの1次元P波速度構造の推定を各海底地震計(OBS)に対して行った。得られた1次元P波速度構造を元に各測線で同じく海底から深さ2km程度までの2次元P波速度構造のフォーワード・モデリングを行い、浅部については観測走時を説明する地震波速度構造を構築した。