09:30 〜 09:45
[MGI37-12] 起動停止計画モデルを用いた太陽光発電予測技術の評価
キーワード:再生可能エネルギー, 太陽光発電, 予測精度, 予測誤差, 電力システム, 需給運用
我が国における再生可能エネルギーの導入指針である2010年エネルギー基本計画では、2030年までに全国に約120GWの再生可能エネルギーを導入することが示されている。その内、導入量が多い太陽光発電、風力発電、水力発電の導入目標値は53GW、10GW、55.6GW(揚水発電27.7GWを含む)となっている。同エネルギーは温室効果ガスを排出せず,かつ,エネルギー安全保障に寄与できる国産エネルギー源であるため,その導入は非常に重要である。そして、その目標の達成に向けて、2012年6月1日には固定買取価格制度も制定され、その価格の高さから(10kW未満のシステムで42円/kWhにて10年間、10kW以上のシステムで40円/kWhにて20年間。平成24年度の価格)、近年,再生可能エネルギーの導入が積極的に進んでいる。経済産業省によれば太陽光発電,風力発電導入量は約13GW,0.27GWと見積もられている(2014年1月末)。
一方,気象条件によってその発電出力が大きく変化するという特徴も併せ持つことに我々は注目しなくてはならない。上述の目標が達成されると,安定的な電力システム運用を行なうことを難しくすることが予想される(例えば再エネの変動は系統周波数を不安定化する)。従って、我々はどのような電力システムが将来に訪れるのかを丁寧に確実に予測するようにしなくてはならない。
このような変動電源を電力システム運用において安定的に利用するため、再エネ電源の大量導入と安定的な電力システムの両立を図るためには,気象予測情報の技術革新が非常に重要な位置を占める。
そのような背景の下、現在、多くの研究者がその発電量予測の技術開発に取り組んでおり,気象予報モデルを用いたアプローチ、統計数理技術を用いた短時間予報、衛星データと用いた短時間予報技術の開発と多岐に富んでいる。
しかしながら,一般的に,予測値・予測誤差の評価には平均誤差,二乗平均平方根誤差を用いられることが多い。そのような指標のみでは,これらの技術開発が,その予測技術の適用先である電力システムに与える影響を正確に評価することはできない。そこで我々は気象予測データが電力システム運用に与える影響,具体的には,発電コスト(燃料費、起動費など)といった経済性,供給力不足,短周期変動に対する調整力不足などの供給安定性・信頼性に与える影響を分析可能な評価モデル(ユニットコミットメント&ディスパッチシミュレーション)を開発し,その評価を行った。
一方,気象条件によってその発電出力が大きく変化するという特徴も併せ持つことに我々は注目しなくてはならない。上述の目標が達成されると,安定的な電力システム運用を行なうことを難しくすることが予想される(例えば再エネの変動は系統周波数を不安定化する)。従って、我々はどのような電力システムが将来に訪れるのかを丁寧に確実に予測するようにしなくてはならない。
このような変動電源を電力システム運用において安定的に利用するため、再エネ電源の大量導入と安定的な電力システムの両立を図るためには,気象予測情報の技術革新が非常に重要な位置を占める。
そのような背景の下、現在、多くの研究者がその発電量予測の技術開発に取り組んでおり,気象予報モデルを用いたアプローチ、統計数理技術を用いた短時間予報、衛星データと用いた短時間予報技術の開発と多岐に富んでいる。
しかしながら,一般的に,予測値・予測誤差の評価には平均誤差,二乗平均平方根誤差を用いられることが多い。そのような指標のみでは,これらの技術開発が,その予測技術の適用先である電力システムに与える影響を正確に評価することはできない。そこで我々は気象予測データが電力システム運用に与える影響,具体的には,発電コスト(燃料費、起動費など)といった経済性,供給力不足,短周期変動に対する調整力不足などの供給安定性・信頼性に与える影響を分析可能な評価モデル(ユニットコミットメント&ディスパッチシミュレーション)を開発し,その評価を行った。