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[G04-08] 京都大学が実施する高大接続科学教育“ELCAS”におけるコーディネーション:地球科学教育の現状報告
キーワード:科学教育, フィールドワーク, 高校生, 高大連携
京都大学では、平成26年度より、大学が有する教育研究資源を活用した研鑽を通じて、主体的に科学を究めようとする高校生の育成を目的に、JSTグローバルサイエンスキャンパス「科学体系と創造性がクロスする知的卓越人材育成プログラム(略称ELCAS)」と題した科学教育プログラムを実施している。この取り組みでは複数の理系学部が用意した16分野で高校生に向けて講義、実験・実習を提供しており、本学会に関連する地球惑星科学分野や天文分野も貢献している。本プログラムに先駆けた類似の活動として、平成20年度~22年度のJST未来の科学者養成講座「最先端科学の体験型学習講座:略称ELCAS」や、平成23年度~25年度の京都大学同窓生や企業、NPO法人等からの支援によって維持継続されてきた取り組みがある。これらのいわゆる旧ELCASを合わせると、本取り組みは7年にわたって継続されてきた事になり、高大接続科学教育のノウハウが蓄積されている。本講演では、京都大学が高大接続教育の一環として行ってきたELCAS事業のコーディネーション、内容、現状を紹介するとともに、その取り組みの地球惑星科学分野への関連に関して報告したい。特に地球惑星科学分野においては、地球そのものを研究対象とする学問の性質上、中高生や一般の方への教育・アウトリーチ活動においても野外での観察(フィールドワーク)が重要な位置を占めているが、本プログラムで実施しているフィールドワーク実習の取り組みや教育効果、今後の課題などの報告も行う。