日本地球惑星科学連合2015年大会

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口頭発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-05] Future Earth構想と地学教育および地理教育との連携を考える

2015年5月24日(日) 14:15 〜 15:30 104 (1F)

コンビーナ:*宮嶋 敏(埼玉県立深谷第一高等学校)、秋本 弘章(獨協大学経済学部)、井田 仁康(筑波大学人間系)、座長:秋本 弘章(獨協大学経済学部)、畠山 正恒(聖光学院中学高等学校)、宮嶋 敏(埼玉県立深谷第一高等学校)

15:05 〜 15:30

[O05-03] 次期学習指導要領における高校地学教育のあり方

*藤原 靖1阿部 國廣2飯田 和明3上村 剛史4河潟 俊吾5川村 教一6小林 則彦7瀧上 豊8根本 泰雄9能見 郁永10畠山 正恒11萬年 一剛12南島 正重13宮嶋 敏14矢島 道子14山下 敏15渡邉 正人16 (1.神奈川県立向の岡工業高等学校定時制総合学科、2.認定 NPO法人自然再生センター、3.埼玉県立浦和東高等学校、4.海城中学高等学校、5.横浜国立大学教育人間科学部、6.秋田大学教育文化学部、7.西武学園文理中学高等学校、8.関東学園大学、9.桜美林大学自然科学系、10.さいたま市立指扇中学校、11.聖光学院中学高等学校、12.神奈川県温泉地学研究所、13.東京都立両国高等学校、14.東京医科歯科大学教養部、15.埼玉県立熊谷女子高等学校、16.神奈川CST)

キーワード:次期学習指導要領改訂, 高校地学教育, 教科・科目設定, Future Earth構想, ESD(持続可能な開発のための教育)

地震や火山・気象などによる災害だけではなく、環境や資源といった人類共通で喫緊の課題が山積みする現代は、地球惑星科学リテラシーが不可欠な時代となった。全国の「地学基礎」の選択者数は、前学習指導要領における「地学Ⅰ」の約4倍となり、国民の地球惑星科学リテラシー育成に関する教育環境に若干の改善傾向が見られるようになった。
しかしながら、基礎を付した4科目から3科目の選択必修であることから、現状が最善であるとは思えない。よって、発達段階に合わせて、高校においても全生徒が地学領域を含めた理科4領域をしっかりと学べる制度にすべきであると考える。

日本地球惑星科学連合2014年大会では、パブリックセッション「次期学習指導要領における高校地学教育のあり方」を開催した。これまでの議論を踏まえて、高校地学領域の教科・科目設定について異なる観点に基づく次の3つの試案を提示し、今後の方向性について議論を深めた。
・現行の地学基礎の内容を基盤にした選択必履修科目の提案(A案)
・地球人として必要な内容を基盤にした総合的な理科の提案(B案)
・現行の教科の枠組みを越えた防災教育等も含める必修新教科の提案(C案)

3つの試案から、日本学術会議地理教育分科会との議論や、Future Earth構想、ESD(持続可能な開発のための教育)、「高校理科「地学基礎」の内容に関するアンケート調査」などを踏まえて、本講演では次期学習指導要領における高校地学教育のあり方を提案する。