日本地球惑星科学連合2015年大会

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[O-01] ジオパークへ行こう

2015年5月24日(日) 18:15 〜 19:30 コンベンションホール (2F)

コンビーナ:*渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)

18:15 〜 19:30

[O01-P04] ジオパークを活用した伊豆大島の学校防災教育支援プログラム

*西谷 香奈1山田 三正2加治屋 秋実3 (1.グローバルネイチャークラブ、2.伊豆大島第一中学校、3.伊豆大島火山防災連絡事務所)

キーワード:ジオパーク, 防災, 学校, 学習プログラム, 教育, 火山

伊豆大島では、ジオパークを活用した学校防災教育支援プログラムを実施している。
 
平成25年度までは小学校6年生で火山博物館見学、中学校1年生で各地区ジオサイト、三原山野外学習、小中学校教職員約30名の三原山野外講習を実施した。
 
平成26年度からはジオパーク活動(郷土)を活用して科学・防災を系統的に学習小学生~中学生までの一貫した学習プログラムの提供をし、火山、防災教育を開始した。教職員の意識の向上が期待される。

学校での学習は、教育課程に組み込まれているかが課題である。
指導目的、方法などが確立され、教育課程に組み込むことで学習が継続される。

実際のところ、忙しい学校のカリキュラムの中で博物館学習などの校外2時間をとるのはなかなか難しい。だが「防災と安全教育が大事」ということが切り口となり、教育委員会の承認を得て、教育課程に取り入れることが可能となった。
このことを可能にしたのは、以下のような条件がそろったためと考えている。
1.町長がジオパークを理解し、支持していること。町の施策として認識。
2.ジオパーク推進委員会の教育部門に校長がいることと、校長会の諸処分掌にジオ担当を位置した。
3.伊豆大島火山防災事務所長が防災の具体的な指針と方法論を持っていて、声かけだけでなく具体的なものを示せたこと。
4.やってみた反応を拾っていったこと。「良かった。必要である」と言う声が後押しとなった。
5.東京都の協力が、砂防ダム見学も可能にし、防災意識の一層の向上。
6.災害は悲しいことだったが、それが防災に対するニーズを高めたとも言える。

教育課程でのジオパーク学習は「火山自然などの理科的要素や防災を通し大島を知ろう。」ということが目的である。
現在の防災、減災を考えることで、将来の大島の保全や島民の安全を、自分たちで守るという意識の向上になる。住んでいる所を好きになって、防災を知り、心豊かな生活を送ることができるように、今後もジオパーク学習を継続して行っていきたい。

ポスターでは、伊豆大島ジオパークの学校防災教育支援プログラムの内容についても詳細を報告する。