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[G02-P05] 「総合的防災教育」の勧め
キーワード:総合的防災教育, 自然災害, 防災, 減災
東日本大震災があった2011年の翌年から2014年大会まで、3回にわたってJpGU大会のパブリックセッション「防災教育-災害を乗り越えるために私達が子ども達に教えること」が開催された。本大会では、形を変えてレギュラーセッションとして「総合的防災教育」を開催することになっている。セッションの形式は異なるが、その目指すところは同じである。震災以降、防災教育の見直しの必要性は、多くの人々によって論じられてきた。たとえば、2012年に持たれた「東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議」の答申は、防災教育の指導内容を系統的・体系的に整理すべきことを謳っている。答申には、防災教育の展開例として、いくつかの教育内容が示されているが、それらのカリキュラムから描くことができるのは、災害に対して受け身の人々の姿である。本セッションが目指す「総合的防災教育」は、答申が示す教育内容を含みつつ、より広い分野を包含する防災教育である。本論文において、著者は、防災教育の新しい概念を示し、災害を積極的に直視するより多くの人々を育てる必要を説く。