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[PPS21-28] 水蒸気大気におおわれたマグマオーシャンの寿命と放射スペクトル進化
キーワード:マグマオーシャン, 水蒸気大気, 直接撮像, 熱放射スペクトル
惑星形成論によれば地球型惑星は巨大衝突を経験し,形成直後は溶融し全球的にマグマに覆われていたと推測される.また,マントル・コアの分離や月の斜長岩地殻といった地質学的・地球化学的痕跡もこうしたシナリオと整合的である.よって太陽系内の地球型惑星では,初期に大規模に溶融していたという仮説はよく支持されている.岩石の融点を超えるような高温の地表からは,赤外だけでなく,近赤外~可視領域からも強い放射が射出される.これが惑星の大気によって完全に吸収・散乱されずに十分残る場合,高温の惑星特有のスペクトルとして系外惑星系でも観測されうる.
直接撮像での検出可能性を議論するには,主星に対する惑星の放射フラックスの大きさ(光の強さ)と主星からの離角(軌道半径)が重要である.また,惑星が溶融していられる期間は存在確率を規定する.発表者はライン-バイ-ラインでの放射スペクトル計算コードの開発を行い,その結果をこれまで用いてきた水蒸気大気とマグマオーシャンの進化モデルに組み込んだ.本発表では固化に伴う地表温度・大気量進化と整合的な惑星放射スペクトル,継続時間,およびその惑星軌道半径への依存性について発表する.
直接撮像での検出可能性を議論するには,主星に対する惑星の放射フラックスの大きさ(光の強さ)と主星からの離角(軌道半径)が重要である.また,惑星が溶融していられる期間は存在確率を規定する.発表者はライン-バイ-ラインでの放射スペクトル計算コードの開発を行い,その結果をこれまで用いてきた水蒸気大気とマグマオーシャンの進化モデルに組み込んだ.本発表では固化に伴う地表温度・大気量進化と整合的な惑星放射スペクトル,継続時間,およびその惑星軌道半径への依存性について発表する.