18:15 〜 19:30
[SCG62-P17] 潮汐に影響を受けるスロー地震のシミュレーション
キーワード:スロー地震, 潮汐, 震源移動
南海トラフなどのプレート沈み込み帯の深部で発生するスロー地震は, 巨大地震の発生とも関連があるとされ, このメカニズムを調べるのは重要である. また, Tanaka[2012]で大地震前に潮汐との地震活動の相関性が指摘されているように, 潮汐と大地震の関連も注目されている. 本研究では, スロー地震に対する潮汐の影響について, シミュレーションにより考察した.
まずはプレート沈み込み帯を再現するために2次元弾性体の半無限モデルを構築した. 断層面の浅い領域を「固着域」として滑りにより摩擦強度が低下するすべり変位依存の構成法則に速度強化の粘性項を加えた強度になっている領域と, 深い領域を「滑り域」として速度強化の摩擦則に従い常時滑っている状態の領域を設定した. 加える潮汐は単純な正弦波の潮汐を使うケース, 四国西部におけるフィリピン海プレートの境界面上での現実的な値を計算することで時空間によって振幅が変化する潮汐を加えるケースを用意し, その両者についてシミュレーションを行った。また, 準動的な境界要素法を使用した.
以上の条件でシミュレーションを行った結果, 潮汐によってスロー地震の発生間隔や伝播速度が変化すること, スロー地震の発生前に応力の蓄積された箇所でのみ事前に滑りが始まる”プレスリップ”が確認でき, それらは潮汐により変化することが確認された. スロー地震が停止するときの潮汐の状態が, その後の応力蓄積に影響を及ぼすようであることがわかった.
まずはプレート沈み込み帯を再現するために2次元弾性体の半無限モデルを構築した. 断層面の浅い領域を「固着域」として滑りにより摩擦強度が低下するすべり変位依存の構成法則に速度強化の粘性項を加えた強度になっている領域と, 深い領域を「滑り域」として速度強化の摩擦則に従い常時滑っている状態の領域を設定した. 加える潮汐は単純な正弦波の潮汐を使うケース, 四国西部におけるフィリピン海プレートの境界面上での現実的な値を計算することで時空間によって振幅が変化する潮汐を加えるケースを用意し, その両者についてシミュレーションを行った。また, 準動的な境界要素法を使用した.
以上の条件でシミュレーションを行った結果, 潮汐によってスロー地震の発生間隔や伝播速度が変化すること, スロー地震の発生前に応力の蓄積された箇所でのみ事前に滑りが始まる”プレスリップ”が確認でき, それらは潮汐により変化することが確認された. スロー地震が停止するときの潮汐の状態が, その後の応力蓄積に影響を及ぼすようであることがわかった.