日本地球惑星科学連合2015年大会

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ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT30] UAVが拓く新しい世界

2015年5月25日(月) 18:15 〜 19:30 コンベンションホール (2F)

コンビーナ:*近藤 昭彦(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、井上 公(防災科学技術研究所)、長谷川 均(国士舘大学文学部地理学教室)、齋藤 修(茨城大学)

18:15 〜 19:30

[HTT30-P05] 空撮より得たデジタル画像を用いた氷河変動解析

*山本 遼平1奈良間 千之1田殿 武雄2 (1.新潟大学理学部自然環境科学科、2.宇宙航空研究開発機構)

キーワード:小規模氷河, 質量収支, 天山山脈, デジタルカメラ画像, 数値標高モデル

中央アジアの山岳地域において,氷河の質量収支が長期間観測されているベンチマーク氷河は,アブラモフ氷河,ゴルビナ氷河,カラ・バトカック氷河,ツユク氷河,ウルムチNo.1氷河である(UNEP, 2007).これら数少ないベンチマーク氷河のうち,旧ソ連の崩壊などにより,アブラモフ氷河,ゴルビナ氷河,カラ・バトカック氷河の観測は1990年代後半に終了してしまった(アブラモフ氷河とゴルビナ氷河は2012年より観測再開).中央アジアの氷河の質量収支観測の問題点として,アプローチがよく,ステーク測量を実施可能な小規模氷河が限定されることに加え,観測の予算や労力がかかることが挙げられる.最近では人工衛星データから生成する数値標高モデル(DEM)を用いた質量収支変動の報告があるが,解像度や撮影間隔などの問題から毎年の変動量を高精度に算出することは困難である.本研究では,2次元の形状からカメラ位置や3次元形状を特定する手法であるSfM(Structure from Motion),UAV(Unmanned Aerial Vehicle;無人航空機)から空中撮影したデジタルカメラ画像を用いて,天山山脈の末端幅100mほどの小規模氷河(0.129 km2)を対象に氷河の年間の質量収支観測を試みた.ALOS PRISMから作成されたDSMを使用して,2006年~2014年の変動を調べた結果,-1042 mm/年という結果が得られた.この研究で空中から撮影したデジタル画像が氷河の研究に有効であることがわかった.