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[ACC29-07] 南極氷床での中層掘削計画と深層孔検層結果について
キーワード:アイスコア, 南極氷床, 中層コア掘削, 検層観測, 熱流量
第57次南極地域観測隊は2015/2016シーズンに南極氷床氷縁部にて300―500m級の中層掘削を計画している。環境保全や物資量、掘削可能時間の問題で、ドライ掘削する予定である。そのためコア質の悪化と孔の縮みによる掘削への影響がある。この掘削孔変化について議論し、孔の縮みに対してはリーミングで対応するが、その検討が必要である。この中層掘削計画について紹介する。
南極ドームふじ基地にて実施していた深層掘削は、2007年1月にほぼ岩盤付近の深さである3035.22mmで終了した。掘削孔の変形を防ぐために液封液として酢酸ブチルを使用し、液面は氷床表面から約120m下にある。2007年1月、2011年1月、2013年1月にそれぞれ孔底まで検層観測を実施した。測定項目は、液温、氷温、液圧、孔径、傾斜である。2013年の検層観測を中心に、過去3回の測定結果とその問題点を報告し、今後の改良ポイントについて紹介する。特に孔径変化、傾斜変化、氷床内の熱流量について解析結果を報告する。例えば、氷温度測定は困難で、液温測定を氷床温度と仮定する。氷床温度分布から温度勾配を推定し氷床内の熱流量分布を求めた。氷床底面は融解しているので未知な地殻熱流量の下限を見積もることが出来た。
南極ドームふじ基地にて実施していた深層掘削は、2007年1月にほぼ岩盤付近の深さである3035.22mmで終了した。掘削孔の変形を防ぐために液封液として酢酸ブチルを使用し、液面は氷床表面から約120m下にある。2007年1月、2011年1月、2013年1月にそれぞれ孔底まで検層観測を実施した。測定項目は、液温、氷温、液圧、孔径、傾斜である。2013年の検層観測を中心に、過去3回の測定結果とその問題点を報告し、今後の改良ポイントについて紹介する。特に孔径変化、傾斜変化、氷床内の熱流量について解析結果を報告する。例えば、氷温度測定は困難で、液温測定を氷床温度と仮定する。氷床温度分布から温度勾配を推定し氷床内の熱流量分布を求めた。氷床底面は融解しているので未知な地殻熱流量の下限を見積もることが出来た。