日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

インターナショナルセッション(ポスター発表)

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気水圏科学複合領域・一般

[A-CG09] Satellite Earth Environment Observation

2015年5月27日(水) 18:15 〜 19:30 コンベンションホール (2F)

コンビーナ:*沖 理子(宇宙航空研究開発機構)、早坂 忠裕(東北大学大学院理学研究科)、佐藤 薫(東京大学 大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻)、佐藤 正樹(東京大学大気海洋研究所)、高橋 暢宏(独立行政法人 情報通信研究機構)、本多 嘉明(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、奈佐原 顕郎(筑波大学生命環境系)、中島 孝(東海大学情報理工学部情報科学科)、沖 大幹(東京大学生産技術研究所)、横田 達也(独立行政法人国立環境研究所)、高薮 縁(東京大学 大気海洋研究所)、村上 浩(宇宙航空研究開発機構地球観測研究センター)、岡本 創(九州大学)

18:15 〜 19:30

[ACG09-P05] EarthCARE/MSI観測データを用いた雲解析アルゴリズム開発

*高木 聖子1永尾 隆2石田 春磨3Letu Husi1中島 孝1 (1.東海大学情報技術センター、2.JAXA/EORC、3.山口大学)

キーワード:EarthCARE, MSI, 雲, エアロゾル

雲・エアロゾルは放射収支や気候変動に重要な影響を与えることが知られている。しかしIPCC第四次評価報告書によれば、雲・エアロゾル及びそれらの相互作用に関する知見不足は、気候変動予測に不確実性が生じる一因と認識されている。
 EarthCARE (Earth Clouds, Aerosols and Radiation Explorer) は、ESA・JAXAが共同で開発を進める地球観測衛星である。搭載される4つのセンサ(雲プロファイリングレーダ(CPR)、大気ライダー(ATLID)、多波長イメージャ(MSI)、広帯域放射収支計(BBR))は、これまで十分な観測が行われてこなかった雲・エアロゾルを全球的に観測し、両者の地球大気中における役割の理解に有用なデータを取得する。EarthCAREは雲・エアロゾルに関する知見不足を解消し、気候変動予測の精度向上に貢献する重要な観測である。
 搭載される多波長イメージャMSIは、可視(0.67 μm)から熱赤外(12.0 μm)までの複数波長において観測を行い、雲・エアロゾルの3次元的理解を目指す。MSI観測データからは雲判別・雲物理量プロダクトを作成する。本研究では、前者はCLAUDIA [Ishida and Nakajima, 2009]、後者はCAPCOM [Nakajima and Nakajima, 1995; Kawamoto et al., 2001] を元に、アルゴリズムの開発を進めている。本発表では、アルゴリズム開発の現状と展望について紹介する。