日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI36] 地球惑星科学におけるオープンサイエンスデータをめざして

2015年5月28日(木) 14:15 〜 16:00 203 (2F)

コンビーナ:*村山 泰啓(独立行政法人 情報通信研究機構)、小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、近藤 康久(総合地球環境学研究所)、古村 孝志(東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター)、金田 平太郎(千葉大学大学院理学研究科 地球生命圏科学専攻地球科学コース)、坂口 有人(山口大学)、篠原 育(宇宙航空研究開発機構/宇宙科学研究所)、横山 央明(東京大学大学院理学系研究科)、座長:村山 泰啓(独立行政法人 情報通信研究機構)、近藤 康久(総合地球環境学研究所)

[MGI36-01] 科学データのオープン化・共有の議論とJpGU

*村山 泰啓1 (1.情報通信研究機構)

キーワード:研究データ, データ共有, オープンデータ, オープンサイエンス

日本地球惑星科学連合ではこれまで、情報科学、データマネジメント、データシステム、データベース、ソーシャルネットワークなどのデータや情報に関連した複数のセッションがそれぞれ開催され、地球惑星科学におけるデータ・情報活動についての議論が行われてきた。一方、政府におけるジャーナルのオープンアクセス義務化の議論等と並行して、研究データオープン化の議論がICSU-WDS設立(2008年)、RIO+20(2012年)、G8オープンデータ憲章・RDA設立(2013年)などの節目を経て個別の文献・データ公開や情報技術活用にとどまらず、オープンサイエンス、また科学と社会の関わりといった新たな研究のとらえ方を視野に入れた議論も活性化している。2014年12月からは内閣府・総合科学技術イノベーション会議における「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」が発足して我が国の基本姿勢についての議論が進められている。

地球惑星科学は長年にわたり範囲の大小はあるにせよデータや情報の共有、公開あるいは相互交換などに取り組んできている。無制限なデータ・情報公開が必ずしも正しいわけではないが、適切なデータ・情報共有がより大きな研究成果につながる事例も数多い。前述のような社会の動きに対して、成功事例を提示し、さらに今後のオープンサイエンスをふくめた新たな枠組みに対して重要な役割を担いうる科学分野であると言ってよいのではないか。個々の研究活動に根差したデータマネジメント、データシステムや情報科学の活動を行うグループ・コミュニティ間での情報共有を深めながら、地球惑星科学コミュニティとして、我々は研究データ共有をどうとらえ、どのような課題があるか、どう貢献できるのか、といった視点を含めて、科学データ態勢の国際的な動向を踏まえた議論を行いたいと考えている。