日本地球惑星科学連合2015年大会

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[O-01] ジオパークへ行こう

2015年5月24日(日) 18:15 〜 19:30 コンベンションホール (2F)

コンビーナ:*渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)

18:15 〜 19:30

[O01-P21] 洞爺湖有珠山ジオパーク 「ジオパーク大地の恵み展」

武川 正人1田仁 孝志1、*加賀谷 にれ1畑 吉晃1中谷 麻美1 (1.洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会)

キーワード:日本ジオパークネットワーク, 大地の恵み, 住民, ジオストーリー

ジオパークの要件のひとつである「地域の持続可能な社会・経済発展」は、行政や研究機関の働きだけでは実現できず、地域住民の活動が不可欠である。しかし、多くの住民にとって、ジオパークと自分自身の社会・経済活動をどのように結び付けるかについて、イメージすることは容易ではない。様々な年代、職種、興味志向をもつ地域住民に、ジオパークへの関心をもたせ、活動を拡げてゆくためには、ジオパークが生活に密着したものであることを感覚的に理解できるように、具体的に示す必要がある。
洞爺湖有珠山ジオパークの構成市町の1つである洞爺湖町では、2014年12月より、洞爺湖観光情報センターにおいて「ジオパーク大地の恵み展」を開催している。日本各地のジオパークより寄せられた「各地域の紹介資料」に加え、「ジオの物語を持つ商品の情報」と「各地域を象徴する岩石」を提供していただき、それをもとに日本全国のジオパークの紹介を行っている。
この展示で、最も来場者の関心を引いているのは、「大地の恵み」として集められた各種の特産品である。100点を越える水・塩・米、海藻や調味料、お菓子や工芸品等の実物展示は、大地(ジオ)の成り立ちの物語を伝えており、来場者は、ジオパークの活動は研究や教育に限られたものではなく、産品の生産・加工・流通においても価値を生み、商品の魅力を高め、地域住民の生活に深く関わる可能性を持っていることに気付いている。
今回の展示において、日本ジオパークのネットワークを活用し、各地域の特徴とそこから生まれた大地(ジオ)の魅力を集約・PRできた。また、展示会場内において、住民参加型イベントを開催し、今までジオパークに関わりの少なかった客層へのPRも実現している。
今後もJGN地域の紹介を通し、さらにジオパークと生活との関わりを知ってもらえるよう、展示を充実させる方針である。本事業の実現にあたり、日本各地のジオパークおり多大なご協力を頂いたことに、心より感謝する。