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★ [MIS30-12] 遠洋域の軟体動物:形態および生態の一般的特徴
キーワード:遠洋域, 軟体動物
軟体動物は現生の海洋生物の中で最も繁栄している動物群であり、化石もカンブリア紀から完新世まで連続的かつ豊富に産出する。軟体動物の多くは底生であるが、浮遊性、漂泳性の種も存在する。腹足類では、翼足類、異足類、アサガオガイ科、裸鰓類の一部が代表的な例である。頭足類には浮遊生活をおくるもの、活発に遊泳するものが多数存在する。これらのグループに属する種は表層から底層付近にかけて様々な深度に棲み分けており、鉛直移動する種も多い。生活様式は、光、餌、温度、水圧など様々な要因に支配されていると考えられ、特殊化した生活様式は形の多様性に制約を与えている。遠洋域に進出したグループは、殻が薄くなるか、あるいは退化し、体色が限られた範囲に限定され、光に対して敏感に応答し、浮力調節機構を持つ特徴があり、これらの特徴は一般的な底生のグループとの比較により一層明らかになる。