日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI36] 地球惑星科学におけるオープンサイエンスデータをめざして

2015年5月28日(木) 14:15 〜 16:00 203 (2F)

コンビーナ:*村山 泰啓(独立行政法人 情報通信研究機構)、小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、近藤 康久(総合地球環境学研究所)、古村 孝志(東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター)、金田 平太郎(千葉大学大学院理学研究科 地球生命圏科学専攻地球科学コース)、坂口 有人(山口大学)、篠原 育(宇宙航空研究開発機構/宇宙科学研究所)、横山 央明(東京大学大学院理学系研究科)、座長:村山 泰啓(独立行政法人 情報通信研究機構)、近藤 康久(総合地球環境学研究所)

15:25 〜 15:40

[MGI36-05] データ登録のインセンティブ向上のために―北極域データアーカイブのケース―

*矢吹 裕伯1杉村 剛2照井 健志2 (1.海洋研究開発機構、2.国立極地研究所)

キーワード:北極域, 環境, 温暖化, DOI

GRENE事業北極気候変動分野では、大気、海洋、雪氷、陸域、生態、モデル等の複数分野にまたがるデータの集積・共有を行い、分野間連携及び融合を目的として、国立極地研究所において北極域データアーカイブの構築を行っている。これまで、研究者によって、様々なデータが登録されてきている。研究者によるデータ登録を推進するためには、研究者にとってのメリットを提示する必要がある。
近年ジャパンリンクセンター(JaLC)は、研究データのDOI付与の仕組みの検討を行い、日本でも研究データへのDOI付与が可能になった。DOIはデジタルオブジェクト識別子、であり、インターネット上のドキュメント等に恒久的に与えられる識別子のことである。研究データへのDOIの付与は、利用する研究者にとっては、科学的な論文へのデータの引用が簡単になるだけでなく、データに必要な情報を取得することにより、データの検索が簡単になる。一方データの提供者は、これまでの論文と同様に、引用されることにより、評価を受けることが可能になる。
ただし、JalCへのDOI登録は、あくまでも仕組みであり、技術的にはどのようなデータに関しても付与が可能であり、データの品質および恒久的なデータの保管に関しての責任はDOI付与を行う発行者側にある。現在極地研では研究データのDOI付与の検討を行っており、発表では、その検討状況を報告する。