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[BPT26-P03] 軟体動物の比較解剖学
キーワード:比較解剖, 軟体動物
軟体動物はボディプランの多様性によって特徴づけられる。現在生き残っている軟体動物は、(1)殻の無い虫状の無板類、(2)8枚の殻板を持ち軟体部に繰り返し構造を示す多板綱、(3)殻は一枚であるが軟体部には繰り返し構造を持つ単板綱、(4)殻が左右2枚に分かれた二枚貝綱、(5)蓋と体のねじれによって定義される腹足綱、(6)足が腕や触手に変化した頭足類、(7)前後に牙のように長くなった掘足類、の7つに類型化される体制を示す。化石では現生には見られない構造を示す種が発見されており、それらは進化の途中段階を表していると見なされるか、軟体動物であるか疑問なものも含む。これらの体の構造の成り立ちを理解する上で鍵となるのは器官形成の過程の比較である。さらに、発生段階を制御する遺伝子の研究が必要であり、本セッションの中心課題である地球ゲノム研究へとつながっていく。