日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM10] Study of coupling processes in solar-terrestrial system

2015年5月27日(水) 16:15 〜 18:00 A01 (アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張)

コンビーナ:*山本 衛(京都大学生存圏研究所)、野澤 悟徳(名古屋大学太陽地球環境研究所)、小川 泰信(国立極地研究所)、橋口 浩之(京都大学生存圏研究所)、吉川 顕正(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、座長:野澤 悟徳(名古屋大学太陽地球環境研究所)

16:15 〜 16:30

[PEM10-08] インドネシア海大陸域の対流活動による大気上下結合

*山中 大学1荻野 慎也1橋口 浩之2 (1.海洋研究開発機構大気海洋相互作用研究分野/神戸大学大学院理学研究科、2.京都大学生存圏研究所)

キーワード:インドネシア海大陸, 雲対流, 重力波, 日周期

海大陸およ周辺海洋上の観測から,(i) 地表日射強度、雲頂高度、成層圏重力波活動度が海大陸を中心とした赤道域で極大、(ii) 雲頂高度周波数スペクトル強度地理的分布における日・年周期成分の陸域卓越、 (iii) 雲頂高度・圏界面重力波に共通する周波数約-2乗則、(iv) 雲頂高度・圏界面重力波に共通する水平波数-5/3および-3乗則(水平波長約400 kmより高周波・低周波側)が示される。

地球の自転・公転に伴う日・年周期日射加熱の大気への強制には、昼夜・夏冬半球間連続変化(潮汐、天文学的モンスーン・潮汐)、および海岸線周辺の「不連続」変化(海陸風、地理学的モンスーン)の2種がある。それらの全て(さらに地球の球面効果のよる日射の緯度変化によるHadley循環も)が海大陸域では交錯し相互作用する。例えば、陸面の午前晴間により日射加熱の年周期が海風循環に強弱に反映され、また陸面の雲活動極大が日没に重なることから日傘効果は実質的に抑制される。また、海陸風循環を構成する上伝・下伝重力波重畳のうちの上伝波が成層圏に浸透し、循環の上昇流部分(条件付不安定域)に集中する背の高い対流雲も成層圏(強い安定域)を叩いて重力波を生成する。