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[MIS29-06] 地上稠密観測POTEKAで観測された2014年度夏季の突風現象
キーワード:小型気象計, 地上稠密気象観測, ガストフロント, ダウンバースト, 風向風速, 2014年度夏季
明星電気株式会社は、小型気象計POTEKA Sta.(ポテカ:Point Tenki Kansoku、以下POTEKA)を開発し、2013年度から群馬県を中心に地上稠密気象観測を実施している。2014年度は、POTEKAを改良し新たに風向風速と雨量を観測可能とした。また、既存の観測網を拡大し小学校を中心に約2km間隔で93ヵ所に追加設置を行い、計145ヶ所で1分毎の地上観測網を構築した。本稿では、2014年度夏季に発生した顕著な突風事例について紹介する。
2014年7月27日の突風は寒冷前線通過に伴い発生した。気象庁の発表によると、被害地域は伊勢崎市内で、F0のガストフロントであった。気温の低下は11時50分から開始し、気象台・POTEKA共に-0.25℃/分の低下率であり、広範囲に渡って気温の低下が観測された。最大瞬間風速は気温低下から約20分後にピークがあり、約19m/sの突風を観測した。
2014年8月22日の事例では活発な積乱雲が通過したことによるものであった。気象庁の発表によると突風はF0のダウンバーストで、18時10分ごろに高崎市から前橋市にかけて発生した。7月27日と同様、ダウンバースト発生前後でPOTEKAと気象台の変化傾向が一致していることを確認した。POTEKAの気温1分値を見ると、17時45分頃から気温の急低下が見られ、平均で-0.47℃/分の気温減率を観測した。気象庁の現地調査結果との比較では、気温低下地域の拡大方向・時刻は一致した。また、最初の気温低下は被害発生時刻の約25分前に確認した。
今回発生した2回の突風事例では、気温・風の変化傾向は前橋地方気象台の観測値とよく一致しており、突風を捉えるためには十分な性能であるといえる。
2014年7月27日の突風は寒冷前線通過に伴い発生した。気象庁の発表によると、被害地域は伊勢崎市内で、F0のガストフロントであった。気温の低下は11時50分から開始し、気象台・POTEKA共に-0.25℃/分の低下率であり、広範囲に渡って気温の低下が観測された。最大瞬間風速は気温低下から約20分後にピークがあり、約19m/sの突風を観測した。
2014年8月22日の事例では活発な積乱雲が通過したことによるものであった。気象庁の発表によると突風はF0のダウンバーストで、18時10分ごろに高崎市から前橋市にかけて発生した。7月27日と同様、ダウンバースト発生前後でPOTEKAと気象台の変化傾向が一致していることを確認した。POTEKAの気温1分値を見ると、17時45分頃から気温の急低下が見られ、平均で-0.47℃/分の気温減率を観測した。気象庁の現地調査結果との比較では、気温低下地域の拡大方向・時刻は一致した。また、最初の気温低下は被害発生時刻の約25分前に確認した。
今回発生した2回の突風事例では、気温・風の変化傾向は前橋地方気象台の観測値とよく一致しており、突風を捉えるためには十分な性能であるといえる。