日本地球惑星科学連合2015年大会

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[U-07] 連合は環境・災害にどう向き合っていくのか?

2015年5月28日(木) 11:00 〜 12:45 103 (1F)

コンビーナ:*田中 賢治(京都大学防災研究所)、作野 裕司(広島大学大学院工学研究院)、後藤 真太郎(立正大学地球環境科学部環境システム学科)、座長:田中 賢治(京都大学防災研究所)、作野 裕司(広島大学大学院工学研究院)、後藤 真太郎(立正大学地球環境科学部環境システム学科)

12:00 〜 12:15

[U07-10] 最近の雪氷災害と日本雪氷学会の取り組み

*上石 勲1河島 克久2 (1.防災科学技術研究所雪氷防災研究センター、2.新潟大学災害・復興科学研究所)

キーワード:雪氷災害

平成18 年豪雪以降,最近は頻繁に大雪が出現し,2010/11 年から2012/13 年冬期まで3 冬連続で大雪となり,交通関係も含めると毎年平均160名の雪による死者が出ている。2014年2月14日から16日にかけては,南岸低気圧によって西日本から北日本にかけて大雪となり,特に関東甲信を中心に死者26人,負傷者1000人以上,約1,700億円の農業被害,数千か所の建物被害,150万戸の停電,130地区以上の長期孤立など人的・物的・社会的に大きな被害が出た。日本雪氷学会は日本雪工学会と合同調査チームを結成し,大雪発生直後から情報収集に努め,現地入りが可能となった地点から順次現地調査を行った。さらに,科学研究費助成事業「2014年2月14-16日の関東甲信地方を中心とした広域雪氷災害に関する調査研究」(特別研究促進費:代表者:和泉薫)にも協力した。この科研のアウトリーチ活動として,被害の大きかった山梨県,群馬県,東京都において2014年6~8月にかけて3回の「大雪災害シンポジウム」を開催し,その被害の実態と問題点などについて意見交換を行った。この科研報告では,日本雪氷学会員が中心となって,災害の実態だけでなく,生活関連,建築物被害,農業被害,道路交通,雪崩災害,融雪災害の各分野での今後の対策に向けた提言をまとめた。
2014-15冬期も各地で大雪となって被害も発生している。徳島県のように普段雪の降らない地域での大雪被害も発生しており,今後は非雪国の大雪災害についても,その被害低減のため,学会としても取り組む必要性が増している。