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[SMP43-P16] 徳之島に産する角礫岩脈中の反応組織のEPMAおよびレーザーラマン分光分析
キーワード:ラマン分光法, 琉球孤, 徳之島, 鹿児島
西南諸島奄美群島,徳之島西岸の秋利神川沿いに露出する変成岩体からは暗色で脈状の貫入岩が発見されている(上田ほか,2012).この暗色脈は,断層運動に由来する角礫岩,微角礫岩,細粒の基質によって構成される.これらの基質には反射型顕微鏡において縁が円環状に輝く,不透明鉱物が含まれる.EPMAによる元素濃度分析は環状の部分はTiを多く含み,中心部分はCaが多いことが分かった.レーザーラマン分光顕微鏡を用いたマッピングではTi部分がanatase,Ca部分がcalciteであることが判明した.
この不透明環状鉱物は母岩である砂質・泥質片岩からは見つかっておらず,母岩でCaとTiを含むの鉱物はTitaniteのみである.よって,この不透明環状鉱物はTitaniteの分解反応によって生成したものと考えられ,脈の貫入時の温度は200 ℃かそれ以上であったと考えられる(Chakhmouradian, 2004 など)
Chakhmouradian, Anton R.,2004,American Mineralogist,89,1752-1762.
上田脩郎,山本啓司,寺林優, 2012年,日本地質学会第119年学術大会.
この不透明環状鉱物は母岩である砂質・泥質片岩からは見つかっておらず,母岩でCaとTiを含むの鉱物はTitaniteのみである.よって,この不透明環状鉱物はTitaniteの分解反応によって生成したものと考えられ,脈の貫入時の温度は200 ℃かそれ以上であったと考えられる(Chakhmouradian, 2004 など)
Chakhmouradian, Anton R.,2004,American Mineralogist,89,1752-1762.
上田脩郎,山本啓司,寺林優, 2012年,日本地質学会第119年学術大会.