日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT29] 環境リモートセンシング

2015年5月24日(日) 11:00 〜 12:45 101B (1F)

コンビーナ:*作野 裕司(広島大学大学院工学研究院)、近藤 昭彦(千葉大学 環境リモートセンシング研究センター)、長谷川 均(国士舘大学 文学部)、桑原 祐史(茨城大学 広域水圏環境科学教育研究センター)、石内 鉄平(明石高専 都市システム工学科)、座長:桑原 祐史(茨城大学工学部都市システム工学科)

11:00 〜 11:15

[HTT29-08] ザンビア-カブウェとその周辺における鉛汚染の規模の調査

*藤田 滋1石田 百合乃1中原 正登1松原 千里1 (1.北海道大学 グローバルサイエンスキャンパス)

キーワード:ザンビア, 鉛汚染, リモセン

現在、ザンビアのカブゥェにおける土壌や池の鉛汚染が深刻である。鉛汚染の状況の把握は、実施調査により行われているが、限られた特定の区域でのみ行われている。今後の汚染改善のためにも、ザンビアにおける広域的な鉛汚染の調査は必要不可欠である。
 そこで、我々は広域的に鉛汚染の状況を把握するためにこの研究を行った。方法は、次のとおりである。植物が鉛に汚染されていく過程の反射スペクトルの変化を実験室で計測する。またLandsat-7および8によるカブウェ周辺のスペクトルデータを解析し、植物のスペクトルの変化を調べる。これらの情報を比較し、汚染地域を同定する。
 さらに、カブウェ周辺に生育している植物の中で、土壌の鉛汚染の影響を受けやすいものと逆に受けにくいものの比較を行う。それらの植物のスペクトルを使用して、衛星データと比較することで、それらの植物の地域ごとの存在比率や年ごとの移り変わりを調査し、比率の大きいまたは小さい地域、年ごとに変化の著しい場所の識別を目指す。
 この二つの方法により特定された地域をスペクトルの鉛で汚染されている場所として識別を目指している。本講演では、実験室でのスペクトル計測と初期的な解析結果を紹介する。