17:45 〜 17:48
[SSS25-P16] 立川断層近傍における短周期地震動の空間変動特性
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:短周期地震動, 空間変動, 表層地盤構造, 地震観測, 立川断層
表層地盤内には、不規則な形状の地層境界やS波速度の横方向の変化など様々な不均質性が存在している。表層地盤の不均質性は、局所的な地震被害集中や大加速度生成などの現象(山中ら,2011)の主要な原因となることが多い。本研究では、こうした特異な地震動の分布に関した現象を理解することを目的として、表層地盤内に段差状の構造がある立川断層近傍に於いて、断層直交方向にアレー地震観測を実施し、収録された観測地震動の空間変動特性について検討した。
東京都武蔵村山市に位置する真如苑グラウンド内で地震観測を実施し、加速度計JEP-6A3と収録器Datamark LS7000XT(200Hzサンプリング)を使用した。観測期間は2014年6月17日~20日の計4日間である。立川断層に直交する形で、約650mの測線上に地震計を8点設置した。6月20日に発生した千葉県北西部の地震(Mj 4.6)と茨城県沖の地震(Mj 3.9)が収録され、それらデータをもとに短周期地震動の空間変動特性を評価した。測線のある観測点を境に観測波形が顕著に異なっており、波形全体のフーリエ・スペクトルはその観測点の東側と西側で、4Hz以上の周波数帯で振幅が異なり、10Hz付近でその差が最も顕著である。このことは、表層地盤の速度構造が異なるためであると考えられる。一方で、測線の最も東側に位置する観測点を基準点としたコヒーレンスは、水平距離が離れる観測点ほど低下し、この場合0.5-1Hzの周波数でその変化が最も顕著である。このことは、水平方向に伝播する表面波の影響が現れているためと考えられる。
本研究では、立川断層に直交する測線上の観測点に収録された地震データをスペクトル解析することより、表層地盤の不均質性による短周期地震動の空間変動特性を検討した。今後は、Goodness-of-fitの手法を用いて、より定量的に地震動の空間変動特性を評価する予定である。
東京都武蔵村山市に位置する真如苑グラウンド内で地震観測を実施し、加速度計JEP-6A3と収録器Datamark LS7000XT(200Hzサンプリング)を使用した。観測期間は2014年6月17日~20日の計4日間である。立川断層に直交する形で、約650mの測線上に地震計を8点設置した。6月20日に発生した千葉県北西部の地震(Mj 4.6)と茨城県沖の地震(Mj 3.9)が収録され、それらデータをもとに短周期地震動の空間変動特性を評価した。測線のある観測点を境に観測波形が顕著に異なっており、波形全体のフーリエ・スペクトルはその観測点の東側と西側で、4Hz以上の周波数帯で振幅が異なり、10Hz付近でその差が最も顕著である。このことは、表層地盤の速度構造が異なるためであると考えられる。一方で、測線の最も東側に位置する観測点を基準点としたコヒーレンスは、水平距離が離れる観測点ほど低下し、この場合0.5-1Hzの周波数でその変化が最も顕著である。このことは、水平方向に伝播する表面波の影響が現れているためと考えられる。
本研究では、立川断層に直交する測線上の観測点に収録された地震データをスペクトル解析することより、表層地盤の不均質性による短周期地震動の空間変動特性を検討した。今後は、Goodness-of-fitの手法を用いて、より定量的に地震動の空間変動特性を評価する予定である。