18:15 〜 19:30
[SSS28-P13] 斜め空中写真から推定した断層変位量について~長野県北部の地震を例に
キーワード:地震断層, 地表変位, 広域調査, 斜め写真, 地形モデル
内陸の直下型地震が発生した際は、地震断層の認定や既知の活断層との関係等を明らかにし、発震メカニズムを詳細に推定するための手がかりを得ることが重要である。メカニズムが詳細に把握できれば、今後の余震活動の予測や未活動の活断層の区間の把握を行うことができる。
発震メカニズムを詳細に推定するためには、震源域周辺の地表変位の分布を広域的に調査する必要があるが、踏査主体の調査であるため、山地部では調査効率を高めることが難しい。一方広域の空中写真判読を用いた方法では、地表変状の存在を網羅的効率的に判読することは可能であるが、その変位量、特に垂直変位量を推定することは難しい。
今回、平成26年11月22日に発生した長野県北部の神城断層を震源とする地震において、報道目的で撮影されていた斜め空中写真群から、神城断層の東方に平行する副次的な断層を確認し、その簡易な三次元地形モデルを作成することに成功した。その結果、当該断層での垂直変位を約0.3mと見積もることができた。
この地域は冬季は積雪域であり、積雪してしまうと地表踏査はできなくなるため、迅速な調査が必要であった。本断層はその後別の研究者の地表踏査によって積雪直前に調査されたが、もし調査できていなかったら、たとえ簡易な三次元地形モデルでも十分価値がある。
今後、本手法の精度確認と、効率的な撮影方法の確立、並びに広域の網羅的な撮影の方法について検討することは重要である。
発震メカニズムを詳細に推定するためには、震源域周辺の地表変位の分布を広域的に調査する必要があるが、踏査主体の調査であるため、山地部では調査効率を高めることが難しい。一方広域の空中写真判読を用いた方法では、地表変状の存在を網羅的効率的に判読することは可能であるが、その変位量、特に垂直変位量を推定することは難しい。
今回、平成26年11月22日に発生した長野県北部の神城断層を震源とする地震において、報道目的で撮影されていた斜め空中写真群から、神城断層の東方に平行する副次的な断層を確認し、その簡易な三次元地形モデルを作成することに成功した。その結果、当該断層での垂直変位を約0.3mと見積もることができた。
この地域は冬季は積雪域であり、積雪してしまうと地表踏査はできなくなるため、迅速な調査が必要であった。本断層はその後別の研究者の地表踏査によって積雪直前に調査されたが、もし調査できていなかったら、たとえ簡易な三次元地形モデルでも十分価値がある。
今後、本手法の精度確認と、効率的な撮影方法の確立、並びに広域の網羅的な撮影の方法について検討することは重要である。