日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-RE 応用地質学・資源エネルギー利用

[H-RE28] 地球温暖化防止と地学(CO2地中貯留・有効利用,地球工学)

2015年5月25日(月) 18:15 〜 19:30 コンベンションホール (2F)

コンビーナ:*徳永 朋祥(東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻)、薛 自求(財団法人 地球環境産業技術研究機構)、徂徠 正夫(独立行政法人産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)

18:15 〜 19:30

[HRE28-P08] テキサス州ファンズワースCO2-EOR サイトでの重力モニタリング(2)

*杉原 光彦1名和 一成1池田 博2宮川 歩夢1相馬 宣和1石戸 経士1西 祐司1 (1.産業技術総合研究所、2.筑波大学)

キーワード:超伝導重力計, CO2地中貯留, 重力モニタリング, 並行測定

テキサス州のファンズワースCO2-EORテストサイトでは2014年にCO2圧入が始まった。我々はCO2圧入前から行っていた超伝導重力計iGrav15による連続計測を継続している。2014年7月からは2台目のiGrav17を導入して1m隔てて12月まで並行測定を行った。その後iGrav17を約600m隔てた地点に移設して並行測定を行った。CO2地中貯留のための重力モニタリングでは重力変化の経年変化成分と重力計のドリフト成分の識別が本質的に重要である。ドリフト評価手法としては、絶対重力計との並行測定が一般的だが、超伝導重力計同士の並行測定はドリフト評価のみならずノイズ要因の究明にも極めて有効だった。また、移設したiGrav17は移設10日後には、ほぼ元のドリフト曲線に重なった。観測点間距離のある並行測定は重力変化源の深度推定に有効と考えられるので、移設の影響が限定的であったことは機動的計測の活用も有望であると言える。本研究は,経済産業省からの委託研究「二酸化炭素回収・貯蔵安全性評価技術開発事業(弾性波探査を補完するCO2 挙動評価技術の開発)」の一部として実施した。米国エネルギー省(DOE)が主導するSWPには現場調査について便宜を図っていただいた。