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[HRE28-P08] テキサス州ファンズワースCO2-EOR サイトでの重力モニタリング(2)
キーワード:超伝導重力計, CO2地中貯留, 重力モニタリング, 並行測定
テキサス州のファンズワースCO2-EORテストサイトでは2014年にCO2圧入が始まった。我々はCO2圧入前から行っていた超伝導重力計iGrav15による連続計測を継続している。2014年7月からは2台目のiGrav17を導入して1m隔てて12月まで並行測定を行った。その後iGrav17を約600m隔てた地点に移設して並行測定を行った。CO2地中貯留のための重力モニタリングでは重力変化の経年変化成分と重力計のドリフト成分の識別が本質的に重要である。ドリフト評価手法としては、絶対重力計との並行測定が一般的だが、超伝導重力計同士の並行測定はドリフト評価のみならずノイズ要因の究明にも極めて有効だった。また、移設したiGrav17は移設10日後には、ほぼ元のドリフト曲線に重なった。観測点間距離のある並行測定は重力変化源の深度推定に有効と考えられるので、移設の影響が限定的であったことは機動的計測の活用も有望であると言える。本研究は,経済産業省からの委託研究「二酸化炭素回収・貯蔵安全性評価技術開発事業(弾性波探査を補完するCO2 挙動評価技術の開発)」の一部として実施した。米国エネルギー省(DOE)が主導するSWPには現場調査について便宜を図っていただいた。