日本地球惑星科学連合2015年大会

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[O-01] ジオパークへ行こう

2015年5月24日(日) 18:15 〜 19:30 コンベンションホール (2F)

コンビーナ:*渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)

18:15 〜 19:30

[O01-P24] ロゴマークを使った郷土料理づくり体験

*市橋 弥生1 (1.佐渡市教育委員会社会教育課ジオパーク推進室)

キーワード:佐渡, ジオパーク, 郷土料理

佐渡ジオパーク内における住民への「ジオパーク」の普及は進んでいない。特に子どもたちやその親に対して遅れている。そんな中、子どもたちが取組む郷土料理体験の中にジオパークの要素を加えて、子どもたちにジオパークと触れ合う機会を設けることにした。
今回、選んだ佐渡の郷土料理は「しんこ」である。しんことは、主に端午の節句に合わせて作って雛段などに飾る団子である。原料の米粉に水を加えてこねた生地に食紅で色をつけ、花や鳥などの木枠で型を取った後に蒸かすと出来上がる素朴な郷土料理である。木枠は「おこし型」とも呼ばれる。推進協議会では、公式ロゴマークの「おこし型」を製作しおこし型体験を実施する島内の保育園・幼稚園に配布した。
保育園でのおこし型体験の実施日に職員が訪問し、公式ロゴマークの意味や、「しんこ」と島の成立ちが関係あることを園児たちに紙芝居を使って伝えた。「しんこ」に使う粉は、佐渡の米からできており、島のでき方が米作りにつながっている。そして、子どもたちが食べているお米や野菜なども島のでき方と関係があるということを、園児たちは興味を持って耳を傾けていた。
このように佐渡には昔から伝わる郷土料理や伝統芸能がたくさんある。新規事業を立ち上げることも必要だが、島に長く伝わる料理や芸能にジオパークとの関連性を持たせて住民に伝えた方が親しみを持ってジオパークを考えてもらえるであろう。また、郷土に残る伝統を見直すきっかけにもつながる。
今回の体験を通して、園児たちにジオパークという言葉やロゴマークに触れてもらうことで興味と関心を持ってもらえた。今後、学校に進学し各学年に沿ったジオパーク学習を展開していく上で抵抗なく学習に取り組んでいける効果が期待できる。同時に各世代に対応した教育プログラムの構築も早急に進めていく必要がある。