日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GG 地理学

[H-GG21] 自然資源・環境の利用と管理

2015年5月27日(水) 16:15 〜 17:00 101A (1F)

コンビーナ:*上田 元(東北大学大学院環境科学研究科)、大月 義徳(東北大学大学院理学研究科地学専攻環境地理学講座)、座長:上田 元(東北大学大学院環境科学研究科)

16:15 〜 16:30

[HGG21-08] 中央ケニア、半乾燥Laikipia平原牧畜地域の自然地理学的土地条件

*大月 義徳1上田 元2Matheaus K. KAUTI3柳瀬 咲子1佐々木 明彦4 (1.東北大学大学院理学研究科、2.一橋大学大学院社会学研究科、3.South Eastern Kenya Univ., Kenya、4.信州大学山岳科学研究所)

キーワード:半乾燥地, ガリー, 土地条件, ケニア

本発表は、中央ケニア半乾燥牧畜地域の、主として地形学的土地条件を明らかにするとともに、当該地域の土地利用および土地環境認識に関する予察的報告を行うことを目的とする。調査地域はLaikipia County (District)東部に位置し、標高1,800 m 内外 (1,750-1,850 m)、年降水量300-400 mm程度を示し、概して寡植生である。調査地域周辺の地質はモザンビーク帯の片麻岩、珪岩等、地形としてインゼルベルグ-ペディメントが卓越し、ペディメント最上部にはシートウォッシュ堆積物(層厚5 m程度)が存在し、またインゼルベルグ末端付近の緩斜面上には、深さ10-15 m程度の頭部に端を発するガリーが頻繁にみられる。これらのガリー頭付近では、流路上に遷急-遷緩点の繰り返しが多数視認され、またガリー深が(ガリー上端)幅の数倍に達する流路区間がしばしば認められる。こうした点から、当ペディメント最上部において、集落立地箇所も含めて、現在活発な浸食域が卓越していると推察される。