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[HQR23-03] 地中レーダ(GPR)探査による蛇行州の3次元構造解析-愛知県矢作川の例
キーワード:地中レーダ探査, 蛇行州, 矢作川, 三次元デューン
蛇行州の3次元内部構造の明らかにする目的で,愛知県岡崎市の矢作川の砂州の地中レーダ(GPR)探査を,2015年1月に250MHzのアンテナを用いて行った.矢作川は,愛知県と長野県の境界の大川入山を源流として三河湾にそそぐ,流路延長118km,流域面積1,830平方kmの河川である.調査砂州は,その河口から約26.5knの位置する蛇行州である.流路幅は約350mで,砂州の長さは725m,幅は160mで,中礫まじりの粗粒砂からなり,下流方向に細粒化する.また,中?下流域には,波長5?11m,波高0.4?0.65mの三次元デューンが発達する.また,河道側にはより新しい砂州の付加がみられる.この砂州の内部探査を,縦断面を3側線,横断面を6側線で行った.縦断面は低角で下流方向に傾く反射面が卓越する.縦断面では平行な反射面やトラフ型の反射面で特徴づけられる.この蛇行州は,大きさや形態を変えながらも比較的安定して存在しているのが昭和48年から取られている空中写真から確認される.これらの内部構造は洪水時の下流方向への前進とデューンやシュートチャネルの形成を反映しているものと考えられる.