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[AAS12-11] α-ピネンのオゾン分解で生成するSOAの揮発特性の測定と結果の解釈
キーワード:二次有機エアロゾル、不均一反応、オリゴマー生成
揮発性基底関数(VBS)モデルでは、二次有機エアロゾル(SOA)の収率曲線から評価した揮発特性が採用されている。VBSモデルを検証するため、収率曲線の測定からだけでなく、サーモデニューダー-AMSによる測定、LC-MSおよびPTR-MSによる組成分析、および外部希釈チャンバーによる測定からも乾燥条件下のα-ピネンのオゾン分解で生成するSOAの揮発特性を評価した。各測定手法から決定された揮発特性の誤差も評価した。サーモデニューダー-AMSによる加熱測定、組成分析および外部希釈チャンバー測定から評価された結果は、収率曲線の結果と比較してより低揮発性の有機物がSOA粒子中に存在することを示していた。乾燥条件下では、不均一反応によって粒子中に生成するオリゴマーの加熱特性および希釈特性がSOA粒子全体の特性に強く影響を及ぼしている可能性がある。