17:15 〜 18:30
[ACG06-P05] Methods to evaluate prediction skill in the Madden-Julian oscillation phase space
キーワード:Madden-Julian oscillation, predictability
気象庁の再解析データと予報データを用いて,マッデン・ジュリアン振動(MJO)相空間上での予報精度の指標を調査した.二変数二乗平均平方誤差(RMSE)と二変数アノマリ相関係数(ACC)に加えて,平均誤差ベクトルも評価する.これまでRMSEとACCの組み合わせが慣例的に使われてきたが,これらの評価方法はMJOイベントに関するモデルバイアスを評価できない.それだけでなく,ACCはMJOの振幅に強く依存するので,あるフェーズでMJOのシグナルが減衰する傾向にあるモデルにおいてACCを使うことは適切ではない.平均誤差ベクトルはモデルの平均テンデンシー誤差とRMSEを結びつけることでこの問題を解決する.たとえば気象庁の予報モデルは,MJO相空間上で一様な左向きベクトルであらわされる平均誤差を持ち,その振幅はRMSEと関係づけられる.この場合,MJOの予報精度の評価においては,RMSEと平均誤差の組み合わせを用いるべきである.