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[AHW19-05] 地下水流動解析におけるV&Vへの対応
キーワード:地下水流動解析、検証、妥当性の確認
近年、ISO9001シリーズにおける品質保証に対して、数値シミュレーションの品質保証をサポートするV&V(Verification and Validation:検証と妥当性の確認)がさまざまなシミュレーション分野で注目されている。地下水流動解析に着目すると、従来は地下水解析に対する妥当性の議論はあまりなされなかった。しかし、放射性廃棄物処分の分野において、安全評価のために必要な地下水流動解析に対する数値解析モデル作成から妥当性確認までの一連の流れが土木学会から示された。関連した研究では、従来から用いられている水位、水圧、流量データのみでなく、地下水の化学特性の1つである地下水年代を妥当性確認のための検証データとして用いた例も見られる。不均質性や不確実性の評価方法に関しても研究されている。一方、2014年に「水循環基本法」が施行された。地下水流動が影響因子となる地下施設設計や安全評価に対して、今後さらに地下水流動解析の必要性が高まることが予測される。加えて地下水解析の妥当性、不確実性に対する評価が重要な社会ニーズとなる可能性が高い。 このような背景を受け、公益社団法人日本地下水学会では、2015年度から調査・研究委員会内での研究グループとして、「地下水解析におけるV&V対応の課題抽出研究グループ(以下、「本研究G」と称す)」が立ち上がり、今後学会活動として取り組むべき課題の抽出が行われ、当面の対応としては解析コード検証に有効となる具体的な例題集の作成を目指すことを目的とし、地下水解析コードの検証のための理論解や実験データの収集を行うこととなった。2016年度からは「地下水流動解析コード検証事例作成のための調査・研究グループ」として継続した活動を行い、コード検証事例集の出版、講習会の開催を目標としている。