日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03] 地球惑星科学のアウトリーチ

2016年5月22日(日) 09:00 〜 10:30 101A (1F)

コンビーナ:*植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、長谷川 直子(お茶の水女子大学)、大木 聖子(慶應義塾大学 環境情報学部)、座長:小森 次郎(帝京平成大学)

10:00 〜 10:15

[G03-05] アジア高山域での氷河災害のアウトリーチ

*奈良間 千之1池田 菜穂3田殿 武雄2 (1.新潟大学理学部自然環境科学科、2.宇宙航空研究開発機構、3.東北大学災害科学国際研究所)

キーワード:氷河災害ワークショップ、ラダーク山脈、天山山脈

インド・ヒマラヤのラダーク山脈と中央アジアの天山山脈には小規模な氷河湖が分布しており,近年これら湖からの出水による洪水で下流域では川沿いの集落が被害を受けている.多くの氷河湖が分布するため,河川堤防などのハード防災対策は現実的ではなく,個人の災害への意識・知識や対応力,さらには村単位の住民グループでの対応力の向上により減災を目指すソフト防災対策が重要である.そこで我々は,氷河湖とその洪水に関する現地調査を実施し,住民を対象とする氷河災害ワークショップをインドのラダーク地方とキルギス共和国で開催した.ラダーク地方では,2012年5月にドムカル村,2014年9月にストック村,2015年7月にギャ村,キルギス共和国では,2015年8月にジェル・ウイ村で開催した.これらワークショップには,地域住民のほか,環境NGO,ラダーク自治政府の防災関係者,キルギス緊急対策省の関係者が参加している.開催した2つの国では,災害の知識や意識が大きく異なっていた.