日本地球惑星科学連合2016年大会

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口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03] 地球惑星科学のアウトリーチ

2016年5月22日(日) 10:45 〜 12:15 101A (1F)

コンビーナ:*植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、長谷川 直子(お茶の水女子大学)、大木 聖子(慶應義塾大学 環境情報学部)、座長:長谷川 直子(お茶の水女子大学)

11:45 〜 12:00

[G03-11] プロジェクションマッピング型精密模型を用いたカンボジアでの地学教育

*芝原 暁彦1岩間 美代子2宮川 皓子2 (1.独立行政法人 産業技術総合研究所  地質標本館室、2.特定非営利活動法人 ネイチャーセンターリセン)

キーワード:カンボジア、教員養成所、地学教育、三次元モデル、立体造型、プロジェクションマッピング

カンボジアでは、急速な経済発展とともに森林破壊、大気・土壌汚染、水質汚濁等などの環境悪化と生態系破壊が始まっている。しかし同国では歴史的経緯により、生物多様性の重要性を認識するための環境教育を行う人材が欠如している。このため、同国の自然と共存する社会の実現、生物多様性の保全の為には、身近な環境教育を行う教育者を継続的に育成する環境教育システムの構築が急務である。このため、コンポンチャム中学教員養成所(RTTC)の中学教員養成課程において、新たに、校庭の自然やメコン川などの地域環境を活用した自然体験を基本とし、正しい科学的知識に基づく観察・実験を取り入れた実践的な環境教育が実施されている。
本事業における地学教育の一環として、可搬型のプロジェクションマッピング模型を用いた座学による学習を行い、続く野外実習では屋外に模型を持ち出してメコン川周辺の地形と模型とを見比べることにより、短期間で地形・地質の把握を行った。本発表ではこれら学習プログラムと、教育効果の詳細とについて報告する。
なお本事業は、公益財団法人日本国際協力財団国際協力NPO助成、公益信託今井記念海外協力基金国際協力NGO助成、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成により行われた。