日本地球惑星科学連合2016年大会

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セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03] 地球惑星科学のアウトリーチ

2016年5月22日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、長谷川 直子(お茶の水女子大学)、大木 聖子(慶應義塾大学 環境情報学部)

17:15 〜 18:30

[G03-P14] 地下水流動モデルを用いた水文環境教育の実践

*李 盛源1下岡 順直1白木 洋平1北沢 俊幸1 (1.立正大学 地球環境科学部 環境システム学科)

キーワード:地下水流動モデル、物質循環、水文環境教育、地下水、水循環

地下水流動およびそれに伴う物質循環を理解することは,地球上の水循環・物質循環を理解・議論するために欠かせないものである.しかし,残念ながら,地下水の流れを直接目で確認することはできない.なぜならば,地下水は地下を流れており,私たちが直接見ることのできない空間を流れているためである.そのため,理解に苦しむ場合が多く,間違った解釈やイメージを持つことも多い.特に,近年都市化された環境の中で育った学生たちは,生活用水は水道水と認識しており,水は蛇口をひねれば出るものであると認識しており,実際,井戸を見たこともない学生も多い.
上記ように,水文環境教育において,どのように地下水の流れを理解させるかは重要なテーマであり,その地下水流動が理解できない限り,それに伴う物質循環や汚染プロセスなどを理解することは無理である.第一に,各種物質の「運び屋」としての水ということをどのように理解させるかは,今後の水文環境教育および環境保全において重要なテーマであると考えられる.
そこで,地下水の流れを可視化できる教材であるGroundwater Flow Model (GFM)を用い,地下水流動およびそれに伴う物質循環を理解させるための実験実習を実施した.GFMは,Iowa State UniversityのProf. Richard M. Cruseが開発したものであり,地下水流動や地下水と河川水の交流,汚染物質の拡散,土壌汚染プロセスなどが再現できる特徴を有している.今回はGFMを用いた実験実習の行い,学生たちの理解度をアンケートで追跡した.その結果をここに報告する.