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[HCG26-05] 地中レーダ(Ground Penetrating Radar:GPR)探査から推定する愛知県矢作川砂州の形成過程
キーワード:矢作川、砂州、地中レーダ探査
GPRは,河川の砂州(砂礫州)の形成過程を知る上で有効な手法である.砂州の主要な反射面として,傾斜反射面,トラフ状反射面,平行反射面,大型チャネル状基底をもつ反射面セットなどがあり,これらはそれぞれ,砂州の下流方向や側方方向の付加,砂州上のデューンの移動,平滑床やベッドロード・シートの形成,シュートチャネルやクロスチャネルなどの埋積を示す.本報告では,愛知県岡崎平野を流れる矢作川下流域の彎曲する河道の凸側にみられる比較的固定した砂州の形成過程をGPR探査から推定した.探査した砂州の長さは約725 m,幅は約160 mで中礫まじりの極粗粒〜粗粒砂からなる. GPR探査は2015年1月に250MHzのアンテナを用いておこない,砂州縦断方向の3側線,横断方向の6側線で,3次元的な検討を試みた.GPR断面からは上記の主要な反射面が認められ,これらの3次元結果からは,砂州の堤防側部での継続する上方付加の堆積が,中央部での砂州を縦断するシュートチャネルの浸食と埋積が,流路側でのサイドバーの新たな付加が復元された.これらの形成は,この流域のダム建設や河床砂礫採取などによる土砂供給量変化を反映している可能性が考えられる.