日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG27] 環境問題の現場におけるScientistsとStakeholdersとの協働

2016年5月22日(日) 09:00 〜 10:30 102 (1F)

コンビーナ:*近藤 昭彦(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、木本 浩一(摂南大学・外国語学部)、手代木 功基(総合地球環境学研究所)、座長:近藤 昭彦(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)

10:15 〜 10:30

[HCG27-06] 地域の水資源管理におけるコミュニティとの共創ーインドネシア及びトルコの事例から

*窪田 順平1 (1.総合地球環境学研究所)

キーワード:ステークホルダーとの協働、地域の水資源管理、社会学習

近年、環境意識の高まりの中でその重要性が指摘されてきた統合的水資源管理であるが、その具体的な適用には多くの課題が存在する。本研究では、統合的水資源管理の社会実装、すなわち「地域レベルでの水管理のデザイン」について、現時点ではもっとも水消費の大きく、利水者主体の水管理が行われている農業用水を中心に、近代的な水利システムの導入時期や経済成長の段階、農業へのインセンティブなどの社会的な状況の異なるいくつかの地域で、ステークホルダーとの協働により望ましい水管理の在り方を明らかにする。トルコ、インドネシア(バリ、スラウェシ)における科学と社会との協働実践の事例を通して、水資源(水利システムを含む)の変動や社会の変容に対してフレキシブルな水管理システムのために必要な「共通する(=不可欠な)要素」、たとえば水配分や情報の透明性(公平性)や関係者の参加意欲(もしくは義務感)、は何か、それをどのように実現するかを議論する。