[H-DS17] 湿潤変動帯の地質災害とその前兆

[HDS17-08] 全国SAR干渉解析による斜面変動の検出

*山中 雅之¹、和田 弘人¹、仲井 博之¹、三浦 優司¹、中埜 貴元¹ (1.国土交通省国土地理院)

キーワード：干渉SAR、斜面変動、だいち2号

干渉SARは、人工衛星によるマイクロ波レーダー観測を地表の同一地点で異なる時期に2回以上実施し、反射波の位相値の差をとることによって、地表の変動を捉える技術である。干渉SARは地上観測機器がない場所でも定期的かつ面的に観測することが可能であることから、斜面変動の監視に有効な手法と考えられ、これまでにもいくつかの干渉SARによる斜面変動の検出事例が報告されている。
国土地理院では、だいち2号に搭載されたSARのデータを使用して、日本全国を網羅的にSAR干渉解析し、地震・火山・地盤沈下・斜面変動をはじめとした様々な変動を抽出することに取り組んでいる。これまでに全国をくまなく解析した結果、多数の斜面変動と考えられる位相変化を検出した。
本発表では、検出したいくつかの位相変化について、現地調査を実施し、位相変化と現地の変状の対比を行ったのでその結果を報告する。