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[HDS19-16] 津波電離圏ホールから推定する初期津波高
キーワード:電離圏ホール、 内陸地震、 津波
地震および津波によって大気中に音波が励起され、その音波は約9分かけて電離圏の高度300kmに到達し、波として電離圏内を伝搬することが知られている。この変動はGPS(Global Positioning System)等の測位衛星と受信機間での総電子数(Total Electron Content: TEC)観測で検知することができる。2011年の東北地方太平洋沖地震(M9.0)では、津波発生源のほぼ直上の電離圏においてTEC変動が始まり、その周辺の半径約数100kmの範囲で波動現象とは異なるTECの大きな減少が約1時間観測され、津波電離圏ホールと名付けられた[Kakinami and Kamogawa et al., 2012]。本研究では日本およびチリの津波地震の初期津波高と津波電離圏ホールにおける定量的関係を示し、10~20分弱で初期津波高を見積もれることによる津波早期予測の可能性を示す。