日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GG 地理学

[H-GG12] 平成27年9月関東・東北豪雨災害

2016年5月23日(月) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*佐藤 浩(日本大学文理学部)

17:15 〜 18:30

[HGG12-P02] 保健医療支援従事者から見た関東・東北豪雨災害時のハザード情報共有の課題

*石峯 康浩1,2 (1.東京工業大学知能システム科学専攻、2.国立保健医療科学院健康危機管理研究部)

キーワード:鬼怒川、常総保健所、情報共有

平成27年9月関東・東北豪雨災害時に発表者が保健医療関連の支援活動を行った概要を報告するとともに、避難指示等の情報に基づく茨城県常総保健所の職員らの対応について情報を提供し、今後のよりよい対応策の実現に向けた議論の足掛かりとしたい。発表者が勤務する保健医療科学院は国の公衆衛生施策の基礎となる科学的な知見を示す調査・研究活動を行うとともに、保健所職員等に対して研修を実施する厚生労働省所管の国立機関である。2011年の東日本大震災の教訓に基づき、災害時の公衆衛生対策強化が現在、進められており、それに沿った危機管理研修体制の検討を我々で進めている。また、発表者は、2014年10月からは、総合科学技術イノベーション会議が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「レジリエントな防災・減災機能の強化」に参画し、主に府省庁等の行政組織間の災害情報共有体制の高度化に関する研究にも従事している。2015年9月に茨城県を中心に豪雨災害が発生した際は、SIPで取り組むべき課題の抽出を主な目的として、常総市周辺ならびにつくば保健所等を訪問し、状況把握と情報収集を行った。本発表では、鬼怒川の氾濫によって水没した茨城県常総保健所長への聞き取り調査で得られた情報を中心に、保健医療支援従事者の災害情報把握と対応の実情を報告する。