日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-SC 社会地球科学・社会都市システム

[H-SC02] Coupled Human-Water Dynamics across Scales: Observations, Understanding, Modeling, and Management

2016年5月25日(水) 09:00 〜 10:30 301B (3F)

コンビーナ:*沖 大幹(東京大学生産技術研究所)、花崎 直太(国立研究開発法人国立環境研究所)、Sivapalan Murugesu(University of Illinois at Urbana-Champaign)、Giuliano Di Baldassarre(Uppsala University)、座長:花崎 直太(国立研究開発法人国立環境研究所)

09:45 〜 10:00

[HSC02-04] Incorporation of advanced water abstraction schemes into the H08 global hydrological model

*花崎 直太1 (1.国立研究開発法人国立環境研究所)

キーワード:Global Hydrological Model

水は社会に不可欠な資源である。しかし、水需要の増加、地下水の過剰くみ上げ、人為的な気候変化などにより、今世紀の地球水資源の持続可能性が懸念されている。このような地球規模水資源問題を定量的に分析するため、全球水資源モデルの開発が行われ、特に温暖化影響評価などにおいて大きな成果を上げてきた。H08はそうしたモデルの一つである。H08は地表面水文過程、河川流下、作物成長、取水、貯水池操作、環境用水の6つのサブモデルからなり、自然の水循環と人間の水利用を統合的にシミュレーションすることができる。今回、温暖化の適応策などを含むより高度なシミュレーションを実施するため、取水に関する6つの新たな機能を開発し、追加した。具体的には、地下水涵養、地下水取水、分水と導水、水利用効率と損失、改良された貯水池表現、海水淡水化である。本発表では、これらの機能を加えたことによる地球水循環シミュレーションへの効果や、地球水資源評価への示唆について紹介する。