17:15 〜 18:30
[HSC16-P04] 台風による複合災害のリスク評価のための新しい指標
キーワード:リスク評価、台風、高潮、高波、強風、複合災害
本研究は、台風に関わる沿岸域での複合災害のリスク評価を行うための新しい指標を提案することを目的とする。台風は強風のみならず高潮や高波を引き起こす。それゆえ、台風外力に関わる複合災害は、沿岸域で起ると予想される。
我々は、その複合災害のリスク評価する指標として、同時超過時間(SED):風速、高潮、波高が同時にそれらの計画値を越える期間を提案する。SEDの有効性を確認するために、台風ボーガススキームを含む大気・海洋・波浪結合モデルを利用して、伊勢湾における現在気候時と地球温暖化時の台風の数値実験を行った。
数値実験の結果は、SEDの観点からは、伊勢湾の中央部が、従来の最高潮位の指標では最も危険とされてきた湾奥部よりも危険であることを示す。この結果は、SEDが複合災害のリスク評価の指標として、重要であり、台風災害のリスクは、最高潮位のみならずSEDの観点からも評価されるべきであることを示唆する。
References:
T. Murakami, S. Shimokawa, J. Yoshino, and T. Yasuda, 2015, A new index for evaluation of risk of complex disaster due to typhoons, Nat. Hazards, 75, 29-44 (doi:10.1007/s11069-015-1824-5).
我々は、その複合災害のリスク評価する指標として、同時超過時間(SED):風速、高潮、波高が同時にそれらの計画値を越える期間を提案する。SEDの有効性を確認するために、台風ボーガススキームを含む大気・海洋・波浪結合モデルを利用して、伊勢湾における現在気候時と地球温暖化時の台風の数値実験を行った。
数値実験の結果は、SEDの観点からは、伊勢湾の中央部が、従来の最高潮位の指標では最も危険とされてきた湾奥部よりも危険であることを示す。この結果は、SEDが複合災害のリスク評価の指標として、重要であり、台風災害のリスクは、最高潮位のみならずSEDの観点からも評価されるべきであることを示唆する。
References:
T. Murakami, S. Shimokawa, J. Yoshino, and T. Yasuda, 2015, A new index for evaluation of risk of complex disaster due to typhoons, Nat. Hazards, 75, 29-44 (doi:10.1007/s11069-015-1824-5).