日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-SC 社会地球科学・社会都市システム

[H-SC16] 人間環境と災害リスク

2016年5月23日(月) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*青木 賢人(金沢大学地域創造学類)、松多 信尚(岡山大学大学院教育学研究科)、須貝 俊彦(東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻)

17:15 〜 18:30

[HSC16-P06] 減災のための避難施設用標準サインインフラシステム

*松岡 東香1高嶋 啓1 (1.筑波学院大学情報経営情報学部経営情報学科)

キーワード:サイン計画、避難施設、配布システム

近年,日本では公共施設への避難を必要とする自然災害が頻発している。被災者を収容する避難施設は,単なる「衣食住の空間を提供する場」としての機能に加え,避難者の住環境変化に対する順応期間短縮への配慮や施設内での「迷い」の低減,さらには避難生活における心理的負担の軽減機能も備えることが望ましい。そこで,本研究では避難施設が備えるべきサインインフラとその配布システムの提案を行う。避難施設における標準サインインフラのイメージとその出力/配布システムの概念を下図に示す。その主な特徴は,(1)利便性・汎用性・収納性の高いクロスロール紙の使用,(2)視認性と心理的負担軽減を両立するサインの考案,(3)インフラのディジタル化とデータベース化による配布・整備までの工期短縮と低予算化に集約される。サインの作成にあたっては,施設の空間情報の分類,避難者の探索行動のモデル化,心理的負担軽減を念頭に置いた配色の検討が必要であると考えられる。また,避難施設への早期の配布や配備を実現するべく,サインインフラのディジタル化とデータベース化を行い,Web経由での配布の実現を目指す。さらに,地域や施設の特性に対する汎用性を高めるべく,ユーザーによる印字入力とファイル出力の仕組みを備えたシステムを提供する予定である。本大会では,タペストリー型サインの具体的イメージや停電時の誘導サインについても報告する。