日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

インターナショナルセッション(口頭発表)

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT08] Geoscientific applications of high-definition topography and geophysical measurements

2016年5月22日(日) 09:00 〜 10:30 202 (2F)

コンビーナ:*早川 裕弌(東京大学空間情報科学研究センター)、佐藤 浩(日本大学文理学部)、内山 庄一郎(国立研究開発法人防災科学技術研究所)、楠本 成寿(富山大学大学院理工学研究部(理学))、Wasklewicz Thad(East Carolina University)、Giordan Daniele(National Research Council, Rome)、小花和 宏之(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、座長:佐藤 浩(日本大学文理学部)、小花和 宏之(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)

09:35 〜 09:50

[HTT08-03] Detection of landslide surface deformation in Kathmandu triggered by the 2015 Gorkha, Nepal earthquake using InSAR image

*佐藤 浩1宇根 寛2 (1.日本大学文理学部、2.国土地理院)

キーワード:SAR, Landslide, Gorkha, Nepal, Earthquake

先行研究は2015年ゴルカ,ネパール地震(Mw7.8)で山岳地域に4000ヶ所以上の斜面崩壊が生じたことを述べた。また、別の先行研究は、地震前後のAdvanced Land Observing Satellite-2(ALOS-2)/Phased Array L-band Synthetic Aperture Radar-2(PALSAR-2)データから生成した干渉画像を判読して、地震による地盤沈下を認定した。しかし、地表変動は詳細に議論されていない。著者は、小澤(2014)のソフトウエア RINC 0.41で生成したこれらの画像を使って2.5次元解析(Fujiwara et al. 2000)を行い、詳細な局所の地表変動データを得た。このデータと現地調査から判断して、この地表変動は地盤沈下によるものではなく、地すべり、とりわけ側方流動であることを結論づけた。本稿で用いたPALSAR-2データについては,東京大学地震研究所の特定(B)「新世代合成開口レーダーを用いた地表変動研究」の枠組みでJAXAから支給されたものを利用した。また、本研究は科学技術振興機構J-Rapidプロジェクトの2015年ネパール地震に関連した「ネパール大地震による山地斜面災害の現状把握と復興計画策定のための斜面災害評価図の作成」(研究代表者: 京都大学千木良教授)の費用の一部を使った。
○参考文献
Fujiwara S, Nishimura T, Murakami M, Nakagawa H, M. Tobita M, Rosen PA (2000) 2.5-D surface deformation of M6.1 earthquake near Mt Iwate detected by SAR interferometry. Geophysical Research Letters 27: 2049-2052.
小澤 拓(2014): 防災科研におけるInSAR解析ツールの開発-その3-. 2014年日本地球惑星科学連合大会予稿, STT59-P12. http://www2.jpgu.org/meeting/2014/session/S-TT59.html