日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT23] 環境リモートセンシング

2016年5月23日(月) 13:45 〜 15:15 202 (2F)

コンビーナ:*石内 鉄平(明石工業高等専門学校)、島崎 彦人(独立行政法人国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校)、近藤 昭彦(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、作野 裕司(広島大学大学院工学研究院)、長谷川 均(国士舘大学文学部地理学教室)、桑原 祐史(茨城大学 広域水圏環境科学教育研究センター)、座長:野中 崇志(日本大学 生産工学部 環境安全工学科)

14:45 〜 15:00

[HTT23-05] 中国華北平原における冬小麦の農事暦変化に関する研究

ゆ 江1、*近藤 昭彦2 (1.千葉大学理学研究科、2.千葉大学環境リモートセンシング研究センター)

キーワード:華北平原、農事暦、冬小麦

地球温暖化が顕在化した現在,農事暦が大きく変化していることが予想された.華北平原は中国麦作の主要な食糧基地の一つである.そこで,本研究では衛星リモートセンシングを用いて長年の中国華北平原における主要農産物(冬小麦)の農事暦変動及び主要農産物(冬小麦)の作付面積の変化を定量化し,その変化要因を明らかにすることを目的とする.本研究ではPALデータとSPOT/VEGETATIONデータから得られる指数(NDVI)の季節変化から,1982年から2012年中国華北平原における冬小麦の作付面積の経年変化を求め,農事暦変化を推定した.河北省3月の平均気温の上昇,10月初の降水量の上昇.また,河北省秋の平均気温の影響で従来9月末播種した冬小麦は成長しすぎにより,冬季の休眠に入ると寒さに弱くなる,返青期に入ると旨く成長てきないことが多くなった.これらは農事暦変化を関連していると考えられた.統計資料による冬小麦の作付面積変化と一致したが,本研究では冬小麦の空間分布の変化も同時に明らかにすることができた.