17:15 〜 18:30
[MGI20-P07] 諏訪湖における湖陸風の形成条件
キーワード:湖陸風、諏訪湖
これまでの湖陸風の研究は、夏季を対象としたものが多く、通年を対象とした研究は少ない。そこで、長野県中部に位置する諏訪湖(湖面標高:759 m)を研究対象地域として、湖陸風が周囲の小気候に及ぼす影響について検討した。また、諏訪湖は冬季に結氷することで知られており、結氷による周辺地域への影響の解析も行った。研究対象期間は、2012年から2014年までの3年間である。諏訪湖東岸の諏訪特別地域気象観測所や諏訪合同庁舎で西寄りの風が吹走していた時を湖風とした。また、東寄りに吹く風を陸風とした。また結氷による周辺地域への影響を調べるために、釜口水門から見て湖面の8割以上が氷に覆われていた日を結氷日とし、結氷日と不結氷日との気温や風速の違いについて検討した。
湖陸風の季節性的特性として、陸風は冬季に、湖風は夏季に発生頻度が高くなっていた。これは、冬季に気温が低下することで気温と水温の差が大きな負の値になることに起因すると考えられる。一方、夏季の湖風の増加は、陸風とは逆のプロセスによるものと考えられる。陸風及び湖風と各気象要素との関係では、「陸風」と「気温と水温の差」、「陸風」と「晴天時間」、「湖風」と「気温と水温の差」の間に有意な相関が見られた。陸風と晴天時間との間の良好な相関は、夜間の晴天時間の増加による放射冷却効果により、陸風が発生しやすくなったためであると考えられる。晴天日に諏訪湖東岸で西風が吹く時には比湿が上昇し、東風が吹くと比湿が低下した。
2012年と2013年は結氷日数が多く2014年は相対的に少ない。これは、2012年及び2013年は、平均風速が小さく平均気温も低かったためである。
湖陸風の季節性的特性として、陸風は冬季に、湖風は夏季に発生頻度が高くなっていた。これは、冬季に気温が低下することで気温と水温の差が大きな負の値になることに起因すると考えられる。一方、夏季の湖風の増加は、陸風とは逆のプロセスによるものと考えられる。陸風及び湖風と各気象要素との関係では、「陸風」と「気温と水温の差」、「陸風」と「晴天時間」、「湖風」と「気温と水温の差」の間に有意な相関が見られた。陸風と晴天時間との間の良好な相関は、夜間の晴天時間の増加による放射冷却効果により、陸風が発生しやすくなったためであると考えられる。晴天日に諏訪湖東岸で西風が吹く時には比湿が上昇し、東風が吹くと比湿が低下した。
2012年と2013年は結氷日数が多く2014年は相対的に少ない。これは、2012年及び2013年は、平均風速が小さく平均気温も低かったためである。